日本人の80%が歯周病です。
歯周病は歯垢から歯周病菌が発生して歯茎に感染することで、歯の周りの骨を溶かしていく恐ろしい病気です。初期は自覚症状がありませんが、次第に口臭や歯茎の腫れ、歯のぐらつきなどが生じ、最悪の場合歯が抜けてしまいます。
歯周病はむし歯と並び、日本人が歯を失う二大原因の1つです。歯周病は国民病とも言われ、日本人の成人の約80%がかかっているとされるので注意しなくてはなりません。
歯周病が与える全身への悪影響
歯周病は放置しておくと口内環境が悪化するだけでなく、認知症のリスクも高まってしまいます。認知症の一種であるアルツハイマー型認知症は脳内にタンパク質の一種が蓄積することで発症しますが、歯周病になることでこのタンパク質が溜まりやすくなることが研究で明らかになっています。つまり、認知症の6割を占めるアルツハイマー型認知症の予防には歯周病を治療することが重要ということです。
また、糖尿病や肺炎など、認知症のほかにもさまざまな病気のリスクを歯周病は高めると言われています。いずれにせよ、健康的な生活を送るためには歯周病を放置しないことが大切です。
当院の歯周病治療
歯周病は、歯周病菌が原因で歯を支えている顎の骨が溶けてしまう病気です。また、歯周病が進んでいく過程で、歯茎にも腫れや膿が生じることがあります。成人すると気をつけなければならないのは虫歯よりも歯周病で、実際に歯を失う最も大きな原因は歯周病であることも分かっています。子供の頃、一度も虫歯にならなかった方は、歯科医院で歯のケアをする習慣がなく、気付かないまま歯周病が進行していき、ある時急に何本も歯を抜かなければならなくなってしまうこともあります。
当院では、歯科医師と歯科衛生士のチームアプローチによる歯周病治療を行っています。レントゲン撮影で骨が溶けていないかを確認し、歯周ポケットの深さも測った上で、歯周病の進行度合いをチェックし、歯石除去や歯磨き指導などを行っていきます。一度骨が溶けてしまうと、元に戻るのが困難なため、とにかく定期的に歯の検査を受けて早めの対処ができるようにしておきましょう。
ステージ別歯周病治療
歯周病は歯肉炎から始まり、ほとんど自覚症状のない軽度の歯肉炎、中度、重度と症状が悪化していきます。
ステージ別に治療方法が異なり、重症化するほど時間や費用がかかる治療や精神的にも辛い治療を行わなくてはなりません。定期検診を受けて早期発見を心がけ、軽度のうちに治療することが大切です。
当院の軽度歯周病治療の特徴
軽度の歯周病は、歯周ポケットに歯垢が蓄積した状態で、歯肉が赤く腫れて炎症したり、歯磨きをした際に出血が起こったりする状態です。
軽度歯周病治療はスケーラーと呼ばれる器具で歯に付着した歯石を除去するとともに、正しいブラッシング指導を受けて、セルフケアをしていただくことになります。
当院の中度歯周病治療の特徴
中度になると歯周ポケットが深くなり、口臭や出血がひどくなるとともに、歯周病菌の作用で顎の骨がどんどん溶けてゆき、歯がぐらつくこともあります。
中度歯周病ではキュレットと呼ばれるスケーラーで、歯周ポケットの奥深くにこびりついた歯石を除去する治療が基本です。
歯の表面をなめらかにし、歯石の再付着を防ぐことができます。